余裕は怠惰への道か、それとも

気になる記事を見たのでそれを。

【5月8日 AFP】ドイツの首都ベルリン(Berlin)に住むミコ君はまだ5歳だが、すでに生活資金として月収1000ユーロ(約11万6300円)を得ている。不正ではない。ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI、全国民向け最低所得保障)の試験運用の一環として得ているものだ。

 スタートアップ企業「マイン・グルントインコメン(Mein Grundeinkommen、私のベーシックインカム)」に選ばれた85人(うち10人が子ども)が、2014年からこれを受け取っている。

後略

引用(http://www.afpbb.com/articles/-/3126106)
「民間ベーシックインカム制度を試すスタートアップ企業、独首都」



 ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)と呼ばれる全国民へ向けての「このレベルの所得は保証しますよ」というとある構想の試験運用の一環として、抽選で選ばれた人々が生活資金としてお金をもらっていると言う話。
 話が先鋭的過ぎるが、日本で言うところの生活保護で得られるお金を、国の最低所得として年収が足りてない国民に年収の不足分を配給しているというものだ。

 引用では省略されてしまっているが、UBIに選ばれた子供の家族がUBIによって生活に余裕ができ、休日返上で働いていた家族が休日に始めて家族でお出かけができたというお話がある。
 このUBIというのが本当に実践的なのかという懐疑的な世論ではあるものの、新しい構想として、約5万5000人がネット上での資金提供をつのるクラウドファンディングに資金を提供し、UBIの給付に必要な資金が集まった。
 それだけ賛同者がいるという事でもある。

前略

■試せるゆとり

 ボーマイヤー氏はUBIの受給者について「みんなが前よりもぐっすり眠れているし、怠け者になった人はいない」と語る。UBIを受給し始めたことによって、金銭の心配が要らなくなったということから人生の一大転機まで、受給者はさまざまなポジティブな経験をしている。

 受給者の一人、バレリー・ルップさんは独公共放送ARDの最近のインタビューで「一日一日を暮らすプレッシャーがなくなれば、人はもっとクリエーティブになり、いろいろなことを試すことができる」と語った。ルップさんはまだ幼い子どもの世話を自分でできるようになった上、ショーウインドーの装飾を担当するデコレーターとして仕事を始めることもできた。その間、アフリカのマリ出身の夫がドイツ語の授業を受けることさえできている。

後略

引用(http://www.afpbb.com/articles/-/3126106?page=2)
「民間ベーシックインカム制度を試すスタートアップ企業、独首都」



 このUBIが効果を成しているのかという疑問に対して、会社の創設者は「以前よりみんな眠れてるけど、怠け者になった人はいない」と語っている。
 実際、UBIを受給し始めた事によって、その日その日を暮らすプレッシャーから解き放たれ、ベビーシッターにまかっせっきりではなく自分で自分の子供の世話をする事が出来るようになり、自分がやってみたい職業に就く事ができたと言っている。
 受給者達は、それまで毎日のパン代すら稼ぐのがやっとであったが、受給し始めた事により、賃金を稼ぐ職から離れて教鞭を振るえるようになったり、慢性になった病気の治療を行えたり、アルコール依存症から脱却できたり、家族の世話や子供の学費が払えるようになった。

「即効性があって(変化を)後押ししてくれる贈り物だ」と受給者の一人は言う。
 とある企業が行ったこれらの実験は、ソーシャルメディアで注目を浴び、ドイツでUBIに関する議論が盛んになった。

前略

■怠惰への報酬?

 2009年、ドイツ議会は全国民向け所得保障を求めるドイツ国民約5万人の署名を断固はねつけた。だが世論調査会社エムニド(Emnid)が昨年6月に行った調査では、世論の40%が依然、全国民向け所得保障は良い構想だと考えていた。

 UBIの支持者らは9月の議会選を視野に入れ、「ベーシックインカム同盟(Buendnis Grundeinkommen)」という運動組織を立ち上げたが、これまでのところその主張を取り上げようとする主流政党はない。

後略

引用(http://www.afpbb.com/articles/-/3126106?page=3)
「民間ベーシックインカム制度を試すスタートアップ企業、独首都」



 2009年、ドイツ議会は全国民向けの所得保障を求める国民5万人の署名を「NO」とはねつけた。
 だが2016年6月に行った調査では、世論の40%が全国民向けの所得保障は良い構想だと考えている。

 そういった話からUBIを支持する人達は9月の議会選を視野に入れ、「ベーシックインカム同盟」という運動組織を立ち上げたのだが、これまでその主張を取り上げる主流政党はいない。
 左派、右派、カトリック組織、企業リーダー等に、UBIの支持派は散ってしまっている。
 彼らがUBIを支持する理由は受給による貧困の克服から、役所仕事の簡素化、デジタル時代への移行の円滑化等様々である。

 もちろん、反対派というか抵抗を示している人もおり、彼らはUBIがもたらす人と仕事の関係の変化を危惧している。
 右派は「怠惰への報酬」と言って取り合わず、社会民主党も06年に失業者が受給をすれば、それにかまけて職探しをしなくなる「役立たずのレッテル」を貼る事になると懸念している。

「仕事の未来のためのボン・センター(IZA)」のベルナー・アイヒホルスト(Werner Eichhorst)氏は、「ごみを収集したり、高齢者の世話をしたりといった、大変で時にあまり魅力のない仕事を誰がやるようになるのか?」と問いかけた。

 UBI賛成派は、そうした仕事は将来ロボットが担ったり、UBIが政策として導入されれば名誉ある仕事として社会の中で新たな位置づけがされるだろうと主張している。
 ただ、アイフホルスト氏や反対派は「私たちの代わりに働いてくれ、同時に税金も払ってくれる機械などないだろう」と反論する。


 お金がなくて経済が回らないなら、貧困者にお金を与えて経済を回そうじゃないかという話の実験とそれに関する議論ですね。
 そりゃ、お金があれば余裕が出来て、消費をして経済も回るし、国民の心に余裕ができて幸福度も上がるし、新時代への突入に円滑に入れるというのもあるしで、色々と便利ではあります。
 ただ、過去に3Kと呼ばれたような職に就きたがらなくなる人もいると懸念が呈されています。

 貧乏は誰かしら嫌ですが、金持ちが嫌という人は多いわけではないでしょう。
 ですが日本では、金持ちになったところで税等という国総出でのお金を吸い取る機構が跋扈しており、金持ちになったところで無駄に取られる金が増えると諦めがついてしまったり、いっその事生活保護を受けていたほうが生きるうえでは安定するなんて、どうしょうもない状況になっており、日本でUBI構想が広がっても、デフレを維持したい政府と甘い汁を啜っている人が反対して押しつぶすでしょうね。

 ですが、お金に余裕がないから心に余裕がないというのは、確かな事であり、実証されている事でもあるわけで。
 日本でもそういった良き事が増えるのだろうかと、アンニュイな気分でキーボードを叩いています。
 では。
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